偏差射撃

狩猟の1年目の時にゆっくり歩いている近距離のシカを1発で仕留めたんですけど、そんな好条件はなかなかないですよね。

走っている獲物を狙うときは偏差射撃をしなけれなならないし、距離があるときはスコープで狙ったところから下にずれるし、風の影響もあるし。。。。

 弾が狙ったところに当たらないのは色々な条件が複雑に重なりあっていくと思いますが、今回は偏差射撃についてのお話です。

 銃で撃った弾が獲物に到達するまでの時間

僕はスラッグ弾で狩猟をしているのですが、スラッグ弾の初速は500m/sec。

ただ、スラッグ弾の場合、ライフルに比べ空気抵抗を大きく受けるため銃身から1mほど離れると速度は急激に落ちていくらしいです。そこで平均弾速を350m/secとして計算していきます。

例えば35m先のシカを狙って撃った場合、引き金を引いてからシカに到達するのは35m÷350m/sec=0.10秒になるんですね。

 

そして、今度は0.1秒で獲物がどのくらいの距離を走るのかという問題になりますよね。仮にシカが時速30kmで走っている場合、30km/h÷(60 x 60) x 1000 =  8.33m/secになります。結構走りますね。。。そして、0.1秒では8.33m/sec×0.1sec = 0.833m(=833mm)走るということになります。

つまり、風の影響とか他の諸条件を無視すると833mm先を撃てばドンピシャあたるというわけですね。

 

偏差射撃の目安

狩猟中に上のような計算を暗算できないので、ある程度まとめてグラフにしてみました。

f:id:shot_shell:20200601173521p:plain

 

獲物の速度は10km/h,20km/h30km/h, 40km/h, 50km/hの5種類で獲物までの距離は20m~100mとしました。全速力で逃げるシカやイノシシは50km/hとかよく聞くんですけど、獲物までの距離が50mだと偏差が2mってシカの全長分先を撃つってことですよね。。。なかなか素人には撃てないですよね。100m先に獲物がいて全速力で逃げていたら4m先を狙うとか、100%無理ですね。

 

このグラフは偏差以外の条件を無視しているので目安ですよ~。

まぁ狩猟中に獲物の正確なスピードもわからないですからねw